メシーカ環境、アスガルドのすゝめ
メシーカが参入してからおよそ一月が経過した。
今環境におけるアスガルドの立ち位置と自分なりの理解を一度この場で整理したい。
以下の文章はいずれも個人の見解であり、誘導性をはらむ内容も多くあるため、情報の取り扱いについては留意していただきたい。
この投稿がアスガルドを使う方たちに少しでも助力となる事を願う。
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全体的な所感〜冬の時代到来〜
今環境はアスガルドにとって苦難を強いられる状況になっている。敢えてここは希望を残し曖昧な表現をするのではなく、“厳しい”という個人の見解をしっかりと提示しておきたい。
理由は明確である。アスガルドの強みを叩きつける環境では無いからだ。
アスガルドの強みとは何か。代表的な特徴の1つに“耐久性”が挙げられる。前環境のアスガルドはガーディアンをライフ回復しながら中盤までシーソーゲームをしかけつつ、終盤にかけて高耐久のファッティを繰り出すことによって盤面を固めることを得意とした。
では何故その強みを誇示出来なくなったのか。それはルクソールの復権に起因するところが大きい。
テュールのナーフやまともなカードが今回追加されなかったことは相対的弱体化に繋がっていることは言うまでも無い自明の事実である。
だがそこに輪をかけて今回ルクソールの序盤超強化が施され、ルクソールの露出が急激に増えた。今のルクソールは極端な話ベリザリオを積んでおけばなんとかなった初期とはワケが違う。
個人が提示する見解は詰まる所、『対面意識にアグロとコントロール、その2つを見なければならなくなった』ということだ。
各勢力の状況
ここで一旦アスガルド以外の勢力所見を「戦略」にフォーカスして簡単に列記したい。
オリンポス
オリンポスは全スキルを通して見ても頭一つ抜き出ている「速攻」を引っさげて今まで通り戦えば全勢力に対して一定以上の戦果が上げられる。そのスタイルがコントロールに対し滅法強いのは自明で、勢力が持つ強みを押し付けることがそのまま勝ちへと繋がるのだから、シンプルだろう。
イズモ
イズモは若干傾向が異なるが属性としてはオリンポスと似たスタイルにカテゴライズして差支えない。
特徴の1つ、「バウンス」は優秀な小型軍と相まって嵌るとどうしようもない理不尽を相手に叩きつけることができる。
序〜中盤に速さでオリンポスと力負けしないイズモはメシーカカード最強のケツァルコアトルをスマートに使いこなす恩恵を得た。地形生成というとても大きな課題を克服できたのは序盤しっかり盤面を構築できる力がイズモにあるからだ。
ルクソール
ミイラの兵長とセシャトに代表される今回の序盤超強化はコントロールしかアーキタイプの生き残れなかったその傾向すらも大きく変え、アグロやミッドレンジのアーキタイプを生み出す大変革が起きている。デッキタイプも王道の他に【壺型】、【メネス型】、【砂漠型】と実に多岐に渡り、そのどれもが強い。
今回の追加がルクソールに与えた恩恵は従来の致命的な問題であった、中・高速寄りの相手に対し序盤に取り返しの付かない致命的なダメージを抱えることを払拭している。
結果、王道コントロールは対アグロ寄りに対しいい勝負をし、対コントロールへは優位性を加速させ強みを誇示できる状況になっている。
トリニティ
トリニティは序中盤うまく耐え忍び、後半にかけて盤面を取り返して行くコントロール型を得意な傾向とする勢力なため、抱える問題は現在のアスガルドと同じことが起きていると考える。勢力の持つ強みと個性は誇示できず、対面意識にアグロとコントロール、そのどちらも見なければ行けない状況だ。
トリニティの持つ特徴の1つに「ランプ」があるが、ルクソールの増えた今の状態は有効となるランプの活用術がかなりあやしい状況下で蛇足となる場面が度々あり、ランプ抜きも1つの選択になっている。
同系の似たような境遇に立たされるアスガルドは回復と耐久性に優れるため対アグロに対し一定以上の強さがあるが、既存プールの持ち得るランプや鉄壁の個性が何に対して一定以上強いのか、申し訳ないが私には分からない。これはトリニティを愛する方への暴言ではなく、バランスを作っている開発側へ強い疑問の投げかけである。
対面意識とその解決の模索
各勢力の戦略について触れたところで今回投稿する内容の本題に入る。環境を席巻するオリンポスとルクソールに対する解決だ。冒頭で述べたように私の見解は厳しいの一言。だがそこで諦めと紐付けせずアスガルドを好きな身としてどこまでも最後まで解決を模索し続けたい。
対オリンポス
基本的な戦術
対オリンポスは構築段階で持ち前の回復力を生かすことは当然ながら、バトル中《ケウラノスの制裁》はよくよく意識した方がいい。意識してどうにかなる代物でないのは確かだが、対面にアレースをはじめとした高ATKを残したまま、こいつでブロックできるだろ、と防御ユニットを展開して終えると制裁を打たれ思わぬ失点からそのまま負ける。
カードプールはメシーカによって大きな変化は起きていないため、対面では制裁を打たれた場合どうなるか、をよくよく考え立ち回ることが重要。
構築の勧め
AoE、シギュンや炊事番がとても有効なのは初期と変わらない。
1:複数交換が見込めるハスカールもいいだろう。
ここでは対アグロ寄りに対しアスガルドは一定以上の解決材料を持っているため、ルクソール意識の上でどれだけ回復や序盤の展開にリソースを割くかを検討する必要がある。
対ルクソール
基本的な戦術
現環境のルクソールは冒頭から説明している通り、序・中盤に驚異的な戦力を得た。それらによりもたらされる本当の脅威は、アメミットやファラオマスクに代表される後半の直接ダメージだ。序・中盤に失点すると後半ルクソールの時間になりそれらが展開された時、不思議なほどあっという間に負けることになる。序・中盤、その失点と引き換えに得た相手への打点はどうせアメンやマスクによって無かったことにされるのだから、最初から全力で守るべきである。
確定除去は基本的にアメミットとカオスキメラ以外に打つべきではない。アメンはサルファーでクリアしよう。これは構築でもあるが、立派な戦術の最適解だ。
そうして相手のデッキ切れまで戦うことが多い。
構築の勧め
ガーディアンイシスの露出が多いため、初期環境同様にベリザリオは相手の計算を大きく狂わせる切札になることがある。
サルファーは中途半端にウザったいアメンを消せるため有効。
アメミットは絶対に放置できないので確定除去に幾つかはリソースを割くべき。長期戦必至な現状ではファティーグダメージを早めるヘルの招来を勧めたい。
全勢力へ有効となるカード
オリンポスとルクソールを含める全勢力へ対し有効となるカードを挙げたい。初期より露出の多い優秀カードは省略。
《エイルの癒し》
このカードはアグロに対する解決の一枚であるが、ルクソールの得点力が増したことで採用理由がシンプルになった。個人的に二枚は邪魔になるが一枚はかなり有効となるケースが多いと考える。
《ヨトゥンの降雹》
コアトリクエの大石像に代表される一部、放置するとゲームがそのまま決まってしまうカードへ対するメタとして、地形破壊は何かしら採用した方がいい。しかし地形破壊はその性質から腐りやすいのも事実で、このカードは比較的汎用性が高く使い勝手が良い。
《彷徨える石像》
このカードはアグロに対し確実に1ターン延命してくれる点と、AoEに耐性がある点で実に環境へ適応していると考える。
《コアトリクエの大石像》
環境が煮詰まり地形破壊が当然になれば評価は変わるが、現状対策がなされない場合そのままゲームを決めるパワーを持っている。対アグロには出す暇無いだろうが、現状一枚は入れておいて損はしない 。
デッキ紹介
1つ自身の使用するデッキを載せておく。さらなるアスガルドの発展があれば良いな、と思う。スペルが多すぎるのが課題。もっと肉を入れたいのだが絞り切れずにいる。棟梁が若干芋くさい。シワテテオは見た目よりやる子。大石像一枚アウトは安定だと思う。さて、何を入れるか。禁忌とジアーが喧嘩する。それにつられて棟梁とリッチロも空回ることがある。棟梁はジアー、禁忌持ちハンドなら前列に。リッチロがハンドにある場合はよくよく展開先考えたほうがいい。ウルモル邪魔してリッチロ出せずに泣く場合がある。
最後に
今期のアスガルドから見たルクソールの強大さは本当に強烈で、理不尽に感じることもある。先ずセシャト以上に《ミイラの兵長》があり得ないくらい強い。サナムの対向に置かれたら兵長とイシスGPで無力化されるとか悲しすぎる。こっちもカード一枚切ってるしね?とか言う話ではない、お前もサナムを使うだろ。
最初期からアスガルド軸でやっている私にとってイシスにはヘイトが溜まる一方である。(ルクソール好き、イシス好きの方を否定する意図はない。が、アナザーストーリー執筆中に一番苦労したのはイシス回である。脳がイシスを拒否している。)
ただ、今回のルクソール超強化を好意的に捉えている側面もある。それはオリンポスを主とした対アグロ寄りにルクソールが戦えるようになったことだ。今までが戦えなさ過ぎた。初期オリンポスにとってルクソールはほぼほぼ餌だった。限定的にオリンポスとルクソールの関係を見たら今くらいのパワーバランスが丁度いいと考える。
それでも今回、アスガルドやトリニティがそれに追随する手段をもちえなかったのは残念に思っている。アスガルドで言ったら貴重なプール追加枠がバイキングにかなり持っていかれ、そんなものは現状ウルモルと同じくらいファンデッキに寄っていて使えない。高コスト払ってバイキング1/1強化して何があるんだ、って言う。何もないよ!
当然注視していると思うが、デヴェロッパーにはメシーカの勢力固有カードがどの位の使用率なのか出来ることならユーザーへ提示が欲しい位だ。求めているのは未来的に使えるかもしれないカードじゃなくて今の環境で遊べるかどうか。死にカードが多すぎるでしょ。
以上。
とは言え、私はアスガルドが好きなので軸はずっとこのまま、今環境は悩みながら過ぎて行くでしょう。苦楽を共にして真の歓びがあるってね。